溶存酸素測定について
投稿日:2021年03月19日
更新日:2021年08月04日
測定方式
溶存酸素量の測定は、滴定法、隔膜法(ガルバニ電池、ポーラログラフ電極)、蛍光法などがある。
測定原理
滴定法:ウインクラー法、ミラー法があり、試薬を用いて滴下量に基づき算出
隔膜法
・ガルバニ電池:酸素を透過する隔膜を用い、KOH電解液中の白金や金のカソードと鉛やアルミニウムのアノード間に発生する電流により算出
・ポーラログラフ電極:酸素を透過する隔膜を用い、KCl電解液中の白金や金のカソードと銀や塩化銀のアノード間に印加することで発生する電流により算出
蛍光法:蛍光物質が青色LEDにより励起状態から基底状態に戻る現象を利用し、発光強度や時間により算出
特徴と問題点
ガルバニ電池
・一般的に広く用いられている方式であり容易である
・水中に溶存している物質の干渉を受けにくい
・酸素下において電流が自然に発生するため、寿命が短い
・内部液に高アルカリ(KOH)、電極に鉛を使用しているため電極の廃棄には注意が必要
・隔膜の張り方により値が変動する
ポーラログラフ電極
・一般的に広く用いられている方式であり容易である
・電解液中の電解質が消費されるため、電解液の交換頻度が多い
・貴金属を使用しているため割高となる
・隔膜の張り方により値が変動する
蛍光法
・電解液を使用しないため現場測定に適している
・流速が少ないところでも測定ができる
・低酸素濃度は応答時間が遅くなる傾向がある
・他の方式よりも高額となる